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壊したくて、壊れたくて

壊したいのに、壊れたいのに

 子供の頃は、色々なもの作っては、すぐにそれを壊した。
 自分で作ったものを片っ端から、どんどん壊していく。その心地よさったら、どこから来るのだろう。

 積み木や砂山はもちろん、折り紙で作った動物や、組み立てたプラスチックの小さなプラモデル。

 どんどん作って、どんどん壊した。

 大人になったら、どうしてだろう。自分で作ったものを壊すことは、ほとんどなくなってしまった。

 子供のとき、あんなに壊したい壊したい、と無邪気に暴れていた感情は、大人になった今は、壊れたい、壊れたいと、内側へ向いている。
 たぶん、作ったものを壊せなくなってしまったのは、もう同じものは作れないだろうという予測が働いてしまうから。それ以上のものを作れないだろうという自覚が芽生えてしまうから。

 子供のころは、無邪気に壊せた。

「だって壊しても、また作ればいいでしょう?」

 ああ、壊したい。壊れたい。
 そしてまた、作りたい。